教育思想と子ども観の現代の在り方を述べる。
フランスの教育思想家で議長のポール・ラングラン 1910 – 2003 は、ユネスコの成人教育推進国際委員会において『生涯にわたって統合された教育』lifelong integrated education を提唱した。
人間は変化の厳しい社会から挑戦を受けており、批判精神や物事を客観視するといった新しい能力を身につけなければならず、それには、教育・学習のあり方が問題だと主張し、生涯教育という考え方が各国に紹介されることになった。
生涯教育ではなく、生涯学習という考え方を推し進めていったのは 1968年 ロバート・M・ハッチンス『学習社会』The learning society の中で、教育は人生の真の価値とし、人間が賢く、楽しく、健康に生きるのを助けることに関わるものと示し、成人男女の教育の目的を人間的になることとして、あらゆる制度をその実現のために方向づけるよう価値の転換に成功した社会を【学習社会】と定義した。
1972年 ユネスコの教育開発国際委員会の報告書 Lerning to Be (委員長の名から通称フォール報告)では、学習を未完成な人間が完成を目指す活動として生涯学習の三本の柱として【知ることを学ぶ learning to know】、【為すことを学ぶ learning to do】、【人として生きることを学ぶ learning to be】を示した。
1981年 中央教育審議会の答申【生涯学習について】が提出され、国民一人ひとりが充実した人生を送ることを目指して、生涯にわたって行う学習を支援するために教育制度全体が生涯教育の考え方に立つべきだと主張した。
1985年 第四回ユネスコ国際成人教育会議にて【学習権宣言】が採択された。学習は人間の存在にとって不可欠な手段であり、学習権なくしては人間的発達はあり得ないとされた。
1996年 ユネスコが結成した21世紀教育国際委員会の報告書(委員長の名から通称ドロール報告)では、フォール報告の三本の柱に【共に生きることを学ぶ Learning to live together】を加えた四本の柱を示した。
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